ＪＯＹＢＯＸツーリングカーチャンピオンシップ９８
開幕戦レースレポート

今年でシリーズ戦としては3年目を迎えた「ＪＯＹＢＯＸツーリングカーチャンピオンシップ」の開幕戦が、3月1日に愛知県海部郡十四山村の東洋工機駐車場特設コースにおいて、開催された。

当日は、日本上空に寒波が襲来し、前日までの春めいてきた陽気が、一転し、凍える寒さの一日になってしまったが、　それでも、開幕戦とあってか、ミニスポーツ、ＦＦ、４ＷＤの各クラスに、総勢57名のエントリーがあり、大にぎわいの内容となったのだった。

レースの方は昨年までと同様の５分間の予選レースからスタートされたが、今回は、コースレイアウトを昨年とは逆回りとしたため、昨年までのレイアウトになれた選手と、そうでない選手との差が、ぐっと縮まり各ヒートとも僅差のレースが続いたのだった。

2ラウンド行われた予選の結果、ミニスポーツでは、50ｇのハンディウエイトにもかかわらず、昨年の最終戦の調子をそのままキープしてきた、加藤覚選手が、ポールをゲット。　つづくＦＦクラスでは、こちらも調子のあがってきている、大谷重樹選手がポールポジション。
　そして注目の４ＷＤクラスでは、昨年のシリーズチャンピオンの古橋選手が150ｇのハンディウエイトにもかかわらず、ポールを獲得したのだった。しかし、古橋選手はこの時点でタイムオーバー。そそくさと友人の結婚式に向かうため、会場をあとにしたのだった。

そんな古橋選手は気にも止めず、決勝レースは、ミニスポーツクラスからスタート。
　予選トップの加藤選手が、スタート良くトップに立つものの、小畑克則選手と、昨年のミニスポーツクラスシリーズチャンピオンの佐藤久史選手が、ぴたりとマークする展開に。　しかし、チャンプ佐藤選手はこのあと、ミスが続いてトップ争いから一歩後退。代わってトップ争いに加わってきたのが、予選5番手の木下政勝選手。レース中盤にかけて、トップ加藤選手を、小畑、木下の両選手が追う展開となったのだった。
　レースが動いたのは5分経過のコールの直後、トップ加藤選手が転倒した隙に2番手に付けていた木下選手が、トップに立つ。加藤選手は、すぐに復帰するものの、周回遅れのマシンをクリヤするのに手間取ったのと、小畑選手と2位争いを行っているうちに、木下選手との差は開く一方。やっと抜け出し、トップを猛追するが、時すでに遅くタイムアップのコール。
　ミニスポーツクラスは木下選手が、うれしい初優勝となったのだった。

続いて、ＦＦクラスの決勝がスタート。こちらはミニクラスと違って、レース前半は、山田努、大谷重樹、村瀬崇の三選手が激しくトップ争いを演じる、めまぐるしい展開。その中で、山田選手が一歩リードするかに見えたが、痛恨の転倒で一気に順位を落としてしまう。この後、大谷選手がトップをキープし、レースは一旦落ち着きを見せる。しかし、レースも残り1分を切ったところで、今度は、トップの大谷選手がコースアウト。2位を走っていた山田選手がその間に5秒差にまで詰めるが、追い上げもそこまで、大谷選手がその差をキープしたままトップでゴール。ＦＦクラスの優勝を決めたのだった。

そして、ポールの古橋選手のいない４ＷＤクラスの決勝。全9台で争われることとなったのだが、スタート直後トップに立ったのは、ＦＦクラス優勝で調子の上がってきた大谷選手。しかし、5周目、2位に付けていた黒川美徳選手が大谷選手の隙をついてトップに立ち、その差をぐんぐん広げていく。2台の差はその後7秒差となり、黒川選手の逃げ切りかと思われたが、4分すぎあたりから大谷選手が徐々に黒川選手を追い上げていき、ついに25周目に再びトップに立った。
　その後、黒川選手も大谷選手をぴたりとマークし、テールツゥノーズのバトルを展開。レース終盤まで幾度かトップが入れ替わるものの、この日好調な大谷選手が、2秒差で黒川選手を押さえてトップでゴール。ＦＦクラスに続いて、４ＷＤクラスの優勝を決めたのだった。

ＪＯＹＢＯＸツーリングカーチャンピオンシップ開幕戦結果

ミニスポーツクラス　Ａメイン

ＦＷＤクラス　Ａメイン

４ＷＤクラス　Ａメイン

(C)1998 Team ＪＯＹＢＯＸ